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座席の移動について

飛行機に乗ったとき、「あそこの座席が空いてるので、あっちに行きたいな」と思う時があるかもしれません。
自分の子供がぐずっているときに周りに迷惑をかけたくないとか、うるさいグループが隣にいるとか、窓の外の景色を見たいとか。

どの航空会社も時刻表やホームページでは、オフィシャルに空いているシートへ移ってもいいとは表示していません。原則として発券された航空券に記載されている人が、指定された座席に座らなければいけないからと思います。

なぜならば航空券は特定の個人に対し便名や区間、座席などを指定した上で発行される、「有価証券」なのです!。

ですので、原則として航空券に記名されている人以外が航空券を使用してはいけません。
人に航空券を譲る場合、一旦取り消し続きをして払い戻しを受け、再度航空券を購入する必要があるのはこのためです。(ただし、搭乗時において本人確認など特に身元をチェックはされることはありません。)

そういう原則を踏まえた上での話しではありますが、飛行機の中で客室乗務員に座席を移動していいか聞くと大抵OKと言われます。

逆に他の席が空いているのにも関わらずぎっしり詰まったところに座っていると、客室乗務員の方から空いている席へ移動しませんかと声をかけてくれます。
ですので、席が空いていれば席を移っても大丈夫です。不安であれば客室乗務員に聞いてみてください。

しかし離陸前に席を移動するには一つ注意があります。
団体のお客さんなど大勢の人が一度に移動すると、飛行機の重心位置が大きく変わってしまうので控えた方が良いと思います。
また小型機に関しては、少人数の移動でも飛行機の重心位置に大きな変化が出てしまうので、客室乗務員に確認した方が良いと思います。

飛行機は宙に浮いているため重心位置が非常に重要で、特に離陸の前ではパイロットに知らされている重心位置のデータと異なった場合、安全な離陸に大きな影響を及ぼすので注意しましょう。

当然ですが、移動できるのはお客さんが全員乗った後に空いている席です。
全乗客の搭乗が終わってドアが閉まると、客室乗務員が「ドアモードを変更してください」とか、「スライドをアームドにしてください」などと言う業務用のアナウンスをします。
この客室乗務員間の業務用アナウンスが入るのは乗客全員が搭乗した後なので、この後アナウンスの後に空いている席ならお客さんは来ないことになります。

乗り慣れていてよく分かっている人は、このアナウンスの後に空いている席へ移動しています。
アナウンスのセリフは飛行機の機種や航空会社によって違うので、良く分からなかったら客室乗務員に聞きましょう。

ただし誰でも勝手に座れない席があります。
緊急脱出の際に他の乗客の脱出を手助けする義務が課せられるため、国土交通省の通達により非常口の横の座席には以下のすべてに当てはまる方でないと座れないことになっています。
  1. 満15才以上
  2. 付き添いや係員の手伝いを必要としない方
  3. 航空機のドアの開閉等、緊急脱出の援助を実施できる方
  4. 脱出手順の案内と乗務員の指示を理解し、他の乗客に口頭で伝えられる方
  5. 日本語または英語で会話できる方
  6. 緊急脱出時に同伴者の援助をする必要のない方
  7. 満8才未満の子供を連れていない方
  8. 緊急脱出時の援助を実施することに同意する方
以上の8点が非常口の横の座席使用の条件です。
小さなお子さんを連れていたり、子供だけでの座席使用はできません。

非常口近くの席でなくても、座席の移動に関して良く分からなかったり不安であれば客室乗務員に聞いてみましょう。




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