[ ホーム > 飛行機の乗り方で注意したいこと > 離陸〜着陸までの一般的注意 ]

リクライニングやテーブルの使用について

バスや電車の座席の背もたれは、後ろのお客さんに迷惑でなければいつでも好きな時に倒して使えます。
テーブルに関しても同様に好きな時に出して使うことができ、使用に関しては特に制限はありません。

しかし飛行機には座席のリクライニングやテーブル、一部のクラスに装備されているフットレストを使用してはいけない時期があります。

またこれらの使用に関しては、客室乗務員の指示に従わなければなりません。使用禁止時に客室乗務員、または機長の指示に従わないと罰則もあります。

ではなぜ使ってはいけない時があるのでしょうか。
離陸や着陸の時、不運にも事故や故障で火災が発生し緊急脱出が必要になったとします。その際シートがリクライニングしていると、その座席の後ろの乗客が倒れている背もたれのせいで通路に出にくくなります。

同様にテーブルが出ていたりフットレストが出ていると、その奥の乗客が通路に出にくくなります。



飛行機と空
飛行機の緊急脱出の際、「90秒ルール」という規則が航空法に定められています。

これは文字どおり緊急脱出時に、乗客全員が90秒以内に機外へ脱出しなければいけないという決まりです。

そのため航空会社の規定では、客室乗務員はこれを遵守できるように配置され、日ごろから訓練されています。座席の数も90秒で乗客全員が脱出できる座席数しか、航空法上で認められていません。

規定においては、脱出の妨げになる物は何も無い状態で時間内に脱出できるかどうかチェックされます。ですので、少しでも脱出の障害となるものがあれば規定時間内に脱出できなくなります。
スムーズに脱出できないと言うことは、緊急事態の際の安全性に大きな影響を及ぼします。
通路や足元に荷物を置いてはいけない理由の一つが、このスムーズな緊急脱出の妨げになることを防止するためです。

以上のような事情のため、機長や客室乗務員の指示に従わず座席をリクライニングしたりテーブルを使用すると、「安全阻害行為」として罰せられてしまいます。



前へ  次へ






| ↑ページトップに戻る | 飛行機の乗り方と空の旅へ戻る |