[ ホーム > コードシェア便ってどんな便? ]

コードシェア便ってどんな便?

航空券を買った会社と、乗った飛行機の会社が違う!?

「コードシェア便」は別名「共同運航便」とも言われます。
共同運航の名のとおり、2社以上の航空会社が一つの飛行機を共同して運航している形態の便です。しかし複数の航空会社のパイロットや客室乗務員が一緒に飛行機に乗り、協力して運航や乗客へのサービスをしているわけではありません。

コードシェア便では便に使われている飛行機を所有している航空会社が、自社のパイロットと客室乗務員を自社機に乗務させて運航しています。運航管理や乗客の受付、管理などの業務も同様に行っています。

ではもう一方の共同運航している航空会社は何をしているかと言いますと、運航に関する業務は特に何もしていません。
一方の航空会社は、飛行機を運航している航空会社から便の座席の一部を譲り受け、その座席を“自社便の座席”としてお客さんに販売しています。(ただし座席を譲り受けると言っても、正確には購入するかたちとなります。)

どうしてこのような提携をするのか、いったい航空会社にとってどんなメリットがあるのでしょうか。
それは自社が運航していない路線・地域であっても、他社便を自分の会社の便として売り出せるからです。

航空会社が自社便の運航路線を展開するには、まず空港に旅客や貨物を取り扱う設備やスタッフが必要です。運航管理者や整備士、整備機材、運航機材なども必要です。
その他にも営業支店、営業所などの営業拠点も必要となります。

このように飛行機を飛ばすにはとても多くの設備・機材費や人件費などの経費がかかります。
その経費に見合うだけの収益が見込まれれば自社で路線を展開できますが、そうでないときは路線参入を見合わせるしかありません。
他の理由として飛行機を飛ばしたくても空港の発着枠が無いとか、自国と他国との間で締結している航空政策の関係で、路線の枠が規制されていてもらえない場合もあります。

しかしながら営業戦略上どうしても路線が欲しいとか、少なからずお客さんの利用が見込まれる、あるいは他社の路線網に対抗するにはどうしても飛ばしたい、などという場合があります。

そのようなときに「コードシェア便」として、すでに路線を運航している他社の飛行機の座席の一部を使い、自社便としてお客さんに販売できるのです。
飛行機を運航する側の会社にとっても、乗客が少ないときでも常に一定の座席を買い取ってくれるため、安定して常時収入が見込めるというメリットがあります。

コードシェアをしている飛行機の機内では、同じ客室にいる乗客の間で違う便名の飛行機に乗っているという状態が発生します。
また、航空券を購入した航空会社と、実際に乗った飛行機の航空会社が違う場合が出てきます。




コードシェア便の注意点

コードシェア運航は、同じアライアンスに所属している航空会社同士が行うのが一般的です。しかし中にはアライアンスの枠を超えて提携し、コードシェア運航をしている航空会社もあります。
コードシェア便には通常の便と違う点があり、あらかじめ知っておかないと困ることがあります。

通常コードシェア便では、搭乗手続きや荷物の受付は飛行機を運航する会社が行います。よって乗る飛行機が航空券を購入した航空会社ではなく、他社運航の飛行機を利用するコードシェア便の場合、航空券を購入した会社のカウンターに行くと手続きができず、時間が無駄になってしまいます。
特に成田空港ではアライアンスごとにターミナルが分かれているため注意が必要です。コードシェア便を利用したとき、航空会社を間違えて違うターミナルに行くと大荷物を抱えての移動が大変です。

航空券を購入したとき、あるいはツアーに参加するときなどは、しっかり旅行会社に確認しておきましょう。

コードシェア便におけるマイレージサービスですが、航空会社より受けるマイレージサービスは飛行機を運航している会社ではなく、航空券を購入した方の航空会社からサービス受けることになります。

またマイレージサービスにおける国際線の特典航空券を利用しようと思ったとき、マイレージサービスの利用を希望する便が他社運航のコードシェア便であると特典航空券の利用はできません。特典航空券に交換できるのは自社運航便のみです。

しかし航空会社によっては他社運航のコードシェア便であっても、「提携航空会社の特典航空券」にマイルを交換することによって、特典航空券にすることができる場合もあります。

ところがこの場合、マイルを使って「提携航空会社の特典航空券」にするよりも、その航空会社の割引航空券を購入したほうが安くなるときがあります。マイルを使ったほうがお得か、割引航空券を買ったほうがお得か、よく検討してから決めましょう。

JALではJALの国内線と他社運航の国際線をマイルで一括して特典航空券に交換できる、「JAL+提携社ジョイント特典航空券」というマイレージサービスがあります。
JALの国内線と提携他社の国際線を使って旅行する場合、まとめて特典航空券にできてとても便利です。





| ↑ページトップに戻る | 飛行機の乗り方と空の旅へ戻る |